オフィスでOAフロアを導入したあと、「配線は床下にきれいに収まったけど、結局どこから取り出せばいいの?」
と悩まれる方は非常に多いです。
実際の現場でも、
・デスク位置と配線取り出し口が合っていない
・コードが無理な角度で立ち上がっている
・見た目はOAフロアなのに、床がごちゃついている
こうした“惜しい仕上がり”を何度も見てきました。
OAフロアは「敷いたら終わり」ではありません。
配線取り出し口の選び方こそが、使いやすさと美観を左右する最後の仕上げです。
この記事では「OAフロア 配線取り出し口」をテーマに、現場経験を踏まえながら、誰にでも分かる言葉で解説します。
OAフロアの配線取り出し口は大きく2種類ある
OAフロアの配線取り出し口には、主に次の2種類があります。
| 種類 | 役割 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| フロアコンセント(アップコン) | 電源・LANを直接使う | デスク直下・常設 |
| 配線口カバー(配線キャップ) | ケーブルを通すだけ | 壁際・柔軟な配線 |
この違いを理解していないと、
「便利なはずのOAフロアが、逆に使いにくい」状態になります。
フロアコンセント(アップコン)とは何か
フロアコンセントの基本的な役割
フロアコンセント(通称アップコン)は、OAフロアのパネルに埋め込む床用のコンセントユニットです。
床下から電源・LAN・電話線などを立ち上げ、必要なときだけ蓋を開けて使えるのが最大の特徴です。
使わないときは蓋を閉められるため、床のフラットさと安全性をしっかり保てます。
フロアコンセントが向いている場所
現場で特に多く採用されるのは、次のようなケースです。
・島型デスクの中央
・会議テーブルの真下
・常にPCやモニターを使う席
つまり、「ここで必ず電源を使う」場所です。
OAフロア職人の立場から言うと、アップコンは「固定席向け」の配線取り出し口です。
フロアコンセントのメリットと注意点
メリットとしては、
・電源タップが床に転がらない
・見た目が非常にすっきりする
・つまずき事故を防げる
一方で注意点もあります。
・設置位置を間違えると使われなくなる
・後から位置変更すると追加費用が出やすい
実際の現場では、レイアウト確定前にアップコンを決めてしまい、後悔するケースも少なくありません。
主なフロアコンセントのメーカー
現場でよく使われるのは、パナソニックのフリーアクセスフロア用アップコンをはじめ、明工社、寺田電機製作所などの製品です。
耐久性や蓋の強度は、人が頻繁に歩くオフィスでは特に重要になります。
配線口カバー(配線キャップ)とは何か
配線口カバーの役割と特徴
配線口カバーは、床下からケーブルを立ち上げるための「穴」を保護する部材です。
コンセント機能はなく、あくまで「通すだけ」というシンプルな役割になります。
その分、取り付け・取り外しが簡単で、柔軟な配線変更に向いています。
配線口カバーが活躍するシーン
配線口カバーは、次のような場所でよく使われます。
・壁際のデスク
・プリンターや複合機まわり
・将来レイアウト変更が多いエリア
現場では、「とりあえずここから配線を出したい」場所に使うことが多いです。
配線口カバーのメリットと注意点
メリットは、
・コストが低い
・後から位置を変えやすい
・最小限の加工で済む
ただし、
・床上にコードが見えやすい
・引っかかり対策が必要
という点は理解しておく必要があります。
購入しやすい配線口カバー
配線口カバーは、モノタロウなどの通販サイトでサイズ・形状ともに豊富に揃っています。
OAフロアのパネル寸法に合うかどうかは、必ず事前に確認しましょう。
フロアコンセントと配線口カバーの正しい使い分け
現場でおすすめする基本ルール
OAフロア職人として、実際にトラブルが少ない使い分けはとてもシンプルです。
・常に使う席 → フロアコンセント
・動かす可能性がある → 配線口カバー
このルールを守るだけで、「使いにくいOAフロア」になる確率は大きく下がります。
失敗しやすいNG例
現場でよくある失敗は、
・全席にアップコンを付けてしまう
・将来動かす席にも固定コンセントを設置
・配線口が足元に集中しすぎる
OAフロアは「柔軟さ」が最大の武器です。
固定しすぎない設計が、結果的に長く使いやすくなります。
配線取り出し口を選ぶ際の重要ポイント
パネル開口寸法との適合
OAフロアのパネルには、メーカーごとに開口寸法の規格があります。
合わない部材を選ぶと、現場加工が増え、見た目も耐久性も落ちます。
安全性と耐久性は必須条件
配線取り出し口は「床」です。
人が踏み、椅子が乗り、台車が通ります。
静荷重・ローリングロード試験に適合した製品を選ぶことは、安全面でも長期運用でも非常に重要です。
配線取り出し口でOAフロアの完成度は決まる
OAフロアの配線取り出し口は、
・フロアコンセント(アップコン)
・配線口カバー(配線キャップ)
この2つを用途に応じて正しく使い分けることが何より大切です。
現場で何度も感じてきたのは、配線取り出し口がうまく決まると、オフィス全体の完成度が一段上がるということ。
逆に、ここを適当にすると、
「せっかくOAフロアにしたのに…」となってしまいます。
OAフロアは配線を隠すだけの床ではありません。
どう使うかまで考えてこそ、本当に価値のあるオフィスになります。
もし配線取り出し口で迷っているなら、それは失敗しないための、とても健全な悩みです。