OAフロア耐震タイプとは?地震からオフィスを守る仕組みを職人目線で解説

OAフロア

「地震が起きたとき、OAフロアって本当に安全なの?
「サーバーや書庫が多いけど、この床で大丈夫だろうか…」
「耐震タイプって聞くけど、普通のOAフロアと何が違うのか分からない」

これは、OAフロア工事の現場で実際によく聞かれる不安です。
特に、サーバーラックや重量什器があるオフィスほど、この悩みは深くなります。

結論から言うと、OAフロアにも“耐震タイプ”があり、構造と固定方法がまったく違います。

私はOAフロア職人として、東日本大震災以降に「耐震」を前提とした床工事を数多く手がけてきました。
この記事では【OAフロア 耐震タイプとは】をテーマに、なぜ必要なのか・どういう仕組みなのか・どんな現場に向いているのかを、専門用語を極力使わず、現場感覚で分かりやすく解説します。

OAフロア耐震タイプとは何か?

「床が耐震」=建物だけでなく中身を守る発想

OAフロア耐震タイプとは、地震の揺れによって床パネルがズレたり、什器が倒れたりしないように設計されたOAフロアのことです。

一般的なOAフロアは、「配線を隠す」「レイアウト変更しやすい」ことが主目的ですが、耐震タイプはそこに安全性を強くプラスしています。

震度7クラスを想定した設計

耐震タイプのOAフロアでは、
・パネルの浮き上がり
・床のズレ
・什器の転倒

といった二次災害を防ぐ構造が組み込まれています。
実際、震度7クラスの揺れを想定した試験をクリアしている製品もあり、「床が動かない」「重たい物が倒れない」ことを前提に考えられています。

OAフロア耐震タイプの主な特徴と仕組み

パネルロック機能で“床がバラけない”

耐震タイプ最大の特徴が、パネルと支持脚(支柱)をしっかり噛み合わせるロック構造です。

通常のOAフロアでは、強い横揺れが起きると、パネルがズレたり浮いたりすることがあります。
しかし耐震タイプでは、
・支持脚とパネルが一体化
・揺れても外れにくい構造

になっており、床面が崩れにくいのが特徴です。

什器とフロアを一体化する固定技術

耐震OAフロアでは、床の上に置く什器そのものを床と一体化させる考え方を採用しています。

代表的なのが、ラクロック®のような仕組みです。

これは、
・床パネルに直接
・サーバーラックや書庫を
・強固に固定

する技術で、什器が倒れない=避難経路が守られるという大きなメリットがあります。

高強度パネルで重量物にも対応

耐震タイプでは、スチール製などの高強度パネルが多く使われます。

・重量サーバー
・大型複合機
・金庫

こうした重量物を載せても、床が沈まない・歪まない設計になっているため、長期的な安全性にもつながります。

施工性にも配慮された設計

現場で助かるのが、什器を載せたまま施工できる耐震OAフロアがある点です。

オフィスを完全に空にしなくても、
・夜間工事
・段階施工

が可能なケースもあり、業務を止めずに耐震化できるのは大きな利点です。

なぜOAフロアに耐震タイプが必要なのか

地震の被害は「床の上」で起きる

東日本大震災以降、多くの現場で問題になったのが、什器の転倒による被害でした。

・倒れた書庫で通路が塞がれる
・サーバーが倒れて業務停止
・ガラスや機器の破損

建物が無事でも、床の上の被害で業務が止まるケースは非常に多いのです。

OAフロアは「安全の土台」になる

OAフロアは、配線を通すだけの設備ではありません。

・その上に人が立つ
・その上に機器が載る
・その下に配線がある

つまり、オフィス全体の土台です。
ここを耐震化することで、オフィス全体の安全性が大きく向上します。

代表的なOAフロア耐震化の例

ラクロック®(什器固定型耐震)

センクシアが提供するラクロック® は、OAフロアパネルに直接什器を固定する特許技術です。

・床や壁を汚さない
・後施工が可能
・強固に固定できる

という特徴があり、サーバールームや重要拠点で多く採用されています。

DP脚(耐震型支持脚)

ナカ工業のDP(耐震型支持脚)は、パネルロック機能を持つ高耐荷重支柱です。

・3000N
・5000N

といった高い耐荷重性能があり、床全体の安定性を高める役割を果たします。

耐震OAフロアはどんなオフィスに向いているか

特におすすめしたいケース

耐震タイプのOAフロアは、次のような現場で真価を発揮します。

・サーバー室、データセンター
・コールセンター
・重要書類を保管するオフィス
・BCP(事業継続計画)を重視する企業

現場経験上、「止められない業務」がある場所ほど耐震タイプは必須です。

職人として伝えたい本音|耐震は“後付けが難しい”

OAフロアの耐震対策は、後からやろうとすると、手間も費用も増えます。

・床を一度剥がす
・什器を移動する
・配線を整理する

だからこそ、最初のOAフロア選びの段階で耐震を考えることが重要です。

OAフロア耐震タイプはオフィスを守る設備

【OAフロア 耐震タイプとは】をまとめると、

・床パネルのズレを防ぐロック構造
・什器と床を一体化する固定技術
・重量物にも耐える高強度設計

これらを備えた、地震から人・設備・業務を守るOAフロアです。

配線を隠すだけでなく、命と事業を守る床を選ぶ。
それが、これからのOAフロアの考え方です。

現場を知る職人として、本当に必要な耐震OAフロアを、一緒に考えます。

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